こんにちは。
中小企業診断士、二次試験事例に取り組みました。
今回は平成23年度の事例Ⅳです。
過去問題集ではなく、ふぞろいを使用。
事例Ⅳは与件文はあっさりですが、設問で多くの条件が付け加えられるので、結局読み応えとしてはそれほど変わらないように思います。
この年の設問は…
・経営分析
・キャッシュフロー計算書
・差額利益
・正味現在価値
・デシジョンツリー
この年の事例Ⅳは全体的に難易度は低めでしたでしょうか。
いずれの問題も計算はとても簡素でした。
正味現在価値を求める問題で、現価係数を用いて割引くことをしないというのは、一次の問題集ですら見たことがありません。
たぶん、ですが…。
ふぞろいの受験生も、簡単すぎて逆に心配、という感想を漏らしています。
でも、二次試験は相対評価ですので、簡単な年はまったくミスが許されないということでもあります。
そう考えれば、舐めてはかかれませんね。
個人的には、キャッシュフロー計算書は難問でした。
難問というか、単純に苦手というだけなんですが。
これまで何度テキストを読み返しても、キャッシュフロー計算書というものが理解できませんでした。
そういえば、会計事務所勤務のときも、キャッシュフロー計算書は実務でお目にかかったことがありませんでした。
決算整理のほぼすべてを手書きで行うおじいちゃん事務所でしたので、会計ビッグバン以降一般的になったCSなんて、わしゃしらん、ということでしょうか。
思えば、エクセルで罫線を引いたものを印刷し、それにシャーペンで数字を記入するとか、ストイックな先生でした。
勘定科目の検討をする事務員は、定規を使って自分で罫線を引いて、それから書き込みます。
先生は特別ですので、エクセルで罫線のみ印字した精算表を用いて、最後の神聖なる集計作業を行います。
本当かと思われるかもしれませんが、士業は定年がなく70代、80代の大先生が大勢いらっしゃるので、「すべて手書き」は個人会計事務所あるあるです。
AIに取って代わられるといわれる業務は、まさにこの部分なんですけどね。
脱線しましたが、このCS、もし作成できなくても、一次試験なら4点か5点失うだけです。
それが二次となると、設問数が6問しかないので、最悪15~20点失うことにもなりかねません。
そんなわけで、今回はしっかりと取り組まねば、と思い立った次第。
まずはふぞろい受験生の解答をじっくりと観察。
すると驚くことに、受験生全員の解答がぴたっと一致。
全員正解なんですね。
もしかして、これまで食わず嫌いしてきましたが、キャッシュフロー計算書って簡単ですか?
恐る恐る、解答を丸写ししてみます。
すると、それぞれの項目の減算、加算の根拠が意外とすんなり理解できる。
ふぞろいの解答って、模範解答や、講師による解説などは一切なく、単に受験生の解答と、解答した時の気持ちがちょこっと書いてある程度なんです。
それなのに、うんうんと、ほとんどの部分を納得しながら写すことができました。
これも何度もテキストを読み返していたため、思いのほか知識定着していたということなのでしょうか。
それに加え、苦手意識とっぱらわないと、という気持ちが相まって、閃きの段階に?
なぜ急に理解できたのかはわかりません。
でも、今まで毛嫌いしていたキャッシュフロー計算書の構造がちゃんと頭に入ってきたのは確か。
あとは後日一人でも書けるよう、税引前当期純利益に加減する項目はしっかりと暗記しておかなければなりませんね。
知っていることと理解していることは違うと言いますが、聞いて、見て理解できることと、自分で作り上げることができることもまた違うようです。
「知る」とか「理解する」といった段階の中にも、さらに細かな習得レベルがあるのですね。
日々の勉強の積み重ねが、そのレベルを少しずつ、でも着実に、あげていってくれます。
勉強の積み重ねは裏切らない、それを信じて、これからも愚直に勉強に取り組んでいきます。