サラリーマン行政書士の日記

本ブログは、サラリーマン行政書士である私が、本業、副業、中小企業診断士に挑戦若しくは奮闘する様及び読書記録を綴るブログです。

起こりうるディストピア、「一九八四年」の世界。

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色々なところで引用を見かけることがあり、長いこと気になっていましたが、ついにこの小説、ジョージ・オーウェルの「一九八四年」を読みました。

 

この小説は特徴的な言葉が多く出てきて、脳裏に焼き付きます。

 

  • 憎悪週間
  • 2分間憎悪
  • 戦争は平和なり
  • 自由は隷従なり
  • 無知は力なり
  • 二重思考

 

他にも多くありますが、これらは小説の世界を掌握する党が、小説の世界の住民を洗脳するために用いているツールのはず。

ですが、この特徴的な言葉は読者をも拘束するように思えました。

 

実際にこのような世界が起こりうるのかと考えたときに、私は否定することはできませんでした。

この党のやり方はあまりに強権的であり、そして合理的で、緻密です。

シンプルに、ロジカルです。

人間の心理をうまく捕らえて、気付かないように、堂々と自分たちのルールに嵌める。

 

住民は目の前の問題にしか終始せず、この世界の不合理な仕組みについて、理不尽な現状について、考えないように慣らされている。

思考停止してしまっていることに気付かないように慣らされている。

 

強い強制力というか、拘束力をもった小説です。

 

また、ポスター以外顔の見えないビッグ・ブラザーと、

「ビッグ・ブラザーがあなたを見ている」

"BIG BROTHER IS WATCHING YOU."

という標語は、魅力的であるはずもないのですが、キャッチ―であり、頭の中をぐるぐると回り続けます。

 

党の最終目的が体制の維持に終着したとき、冷徹なビッグ・ブラザーは生まれます。

ビッグ・ブラザーはおそらく実在はしないでしょう。

実在する人間は、どれだけ冷徹であっても、人間的な部分をぬぐい切れず、老いて求心力を失えば体制の崩壊に繋がります。

ですから、実在する人間の個人崇拝はしないのです。

 

ビッグ・ブラザーは象徴的ではあっても、黒髪、口ひげ、それ以外の個性は存在しません。

現実の人類が神を作り出したのと同じように、党は誰も手が届かないビッグ・ブラザーを作り上げました。

テレスクリーンにその役割を果たさせることで、力を誇示し、老いないことで永遠の求心力を得ました。

こうして、党の権力も永遠に、完全なものになったのです。 

 

利己的でない全体主義者というものが現れたら、一九八四年さながらの世界に、一歩近づくのではないかと思いました。

国民がその党に支配される第一歩としては、読書をやめ、歴史を学ばず、思考停止することです。

 

知識と知恵を絶やさずに、 思考し続けることはディストピアから逃れられる唯一の手段だと感じました。

 

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

 

 

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