サラリーマン行政書士の読書日記

本ブログは、サラリーマン行政書士である私が、本業、副業、中小企業診断士に挑戦若しくは奮闘する様及び読書記録を綴るブログです。


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『日本進化論』落合陽一と考える日本の未来。

『日本進化論』落合陽一と考える日本の未来。

年始にふさわしい、日本総論

落合陽一『日本進化論』、落合先生今年の一冊目です。昨年は4月からペースが上がって、12月までに6冊を単独、共著、対談、鼎談、様々な形で本を出していました。そして今年の一発目となる『日本進化論』は各テーマの総論から。

昨年も一月に発売の『日本再興戦略』が総論的な内容でしたが、やはり一年の最初には総論から入るのがよいですね。改めて今の日本の各テーマの現状を総論的に把握して、その上で各論に細分化していく。ずっと各論一本槍だと、周囲が見えなくなって変な方向に深掘りしてしまいます。バランスが大事ですので、年始こそ、立ち返って総論としての日本進化論を考えたいですね。 

政治でもなんでも、テックドリブン

さて本書は、ニコニコ動画の生放送、ニコ生で話題になった「平成最後の夏期講習」を下敷きに、落合先生が加筆して膨らませたものです。私も以前はニコニコ動画を利用していたこともありますが、今は利用しておりません。ですので、残念ながらこの「平成最後の夏期講習」も見てはおりません。ただ、ネット上で話題になっていたのだけは知っていますが。

この夏期講習のサブテーマが「人生100年時代の社会保障とPoliTech」というもの。PoliTechはポリテックと読みます。政治=ポリティクスと、技術=テクノロジーを組み合わせた造語です。

最近はFinTech(金融+テック)、EdTech(教育+テック)など、xTech(クロステック)が何かと話題です。Wikipediaのクロステックのページを見ると、本当にたくさんの◯◯テックが並べられています。中にはパッと見て何のことかわからないものも…。

いずれも、あるテーマについて最新技術、テクノロジーにより解決を図ったもの。PoliTechは小泉議員発の言葉らしいですが、世の中の課題をテクノロジーで解決していく、テックドリブンというのは、いつも落合先生が仰っているところですね。新しい技術を毛嫌いしてテクノフォビアに陥るのではなく、どんどん取り込んで利用していく。技術駆動、テックドリブンで世の中を回していきましょう。

人間らしい仕事って?

テックドリブンで動いていくことで、色んな問題、課題が解決されていきます。クロステックにより人間はより人間らしい仕事に従事できるようになります。ただ、この「人間らしい仕事」とは何?「人間にしかできない仕事」とは?ここのところが、多くの本で曖昧なままだったりしますよね。

私なりに考える人間らしい、人間にしかできない仕事は、対話と、抽象化と、転用により生み出される仕事です。AIも対話らしいことはできますが、数あるパターンの中から選択して出力しているに過ぎません。センサーで顔の表情を細かく読み取るようになったとしても、それも数あるパターンがより細分化されただけ。どれだけパターンを増やしてもオリジナルにはなりません。

また、コンピュータは具体的な問いに具体的な解を返すのは得意ですが、抽象化してそれをまた別の分野に当てはめる、転用するということまではできません。抽象化?転用?どこかで聞いたぞ?という方、鋭いですね、前田裕二社長の『メモの魔力』です。

www.co-idealblog.com

私の場合は細谷功さんの『アナロジー思考』のほうに影響を受けていますが。いずれにせよ、比喩する能力は今のところ人間がAIに勝っています。

これは私が色々と本を読み考えた中で、自分なりに出した答えなので、正解というわけでもありませんし、皆さんも考えてみるとよいと思います。こういうことを考えられるのが、人間の強みでもありますしね。 

クロステックによる各分野における猛烈な勢いの進化に対して、人間もらしさを再定義し、進化させていかなければなりません。

課題先進国の撤退戦、おあつらえ向きの縮小社会

本題に戻って、日本はいつも、課題先進国だと言われています。そんな日本にとって、テックドリブンで世の中を回していくことは、日本にとっての最適解となります。

私は間接部門という職種柄、経理、総務関連のパッケージソフトを選定するために、ソフトの紹介を兼ねたセミナーに多く参加します。すると、必ず枕でてくるのが、「人口オーナス期」、「生産年齢人口減少」、「 OECD加盟国の中20位の生産性」、「先進国中最下位の生産性」、これらの言葉を必ず聞かされます。このような話題を聞くと、日本進化論どころか、退化が待っているのではないかと思ってしまいますが…。もちろん、この課題に対応し、不安を拭い去るには弊社のソフトを是非!ということなのですが(笑)。

そんな宣伝を割り引いたとしても、これらの数字は統計として政府や信頼のおける機関が公表しているものですから、課題として捉えて問題はないでしょう。現代の日本は発展途上国のように成長、拡大していく国ではないので、この撤退戦をどのように戦い抜くか、大事な場面です。殿(しんがり)次第で縮小社会という撤退戦を、逆転勝利し、桶狭間の戦いとすることだってできるでしょう。

人口が減るから省人化したらいい、生産性向上のためには限界費用のゼロ化を。ネットインフラ、プラットフォームは限界費用ゼロを実現するための最高のツールです。とにかく、テックと仲良しになることが、日本再興戦略、日本進化論にとって重要なテーマとなります。

マタギドライヴ、狩猟民族への回帰

マタギドライヴ、これはまた新しい、面白いお話です。本書でマタギドライヴの話が出てくるのは「おわりに」で、あまり詳しくは述べられておりません。何かな?でも落合先生最近、「クマを狩ろう」とかよく言ってるよな~と思って調べたらこんな記事が。

ledge.ai

長い記事ではないので是非読んでみてください。などと書きながら思い出したのですが、 『PLANETS vol.10』の巻末にも「クマを狩ろう」というタイトルの記事があったな…。というわけで、早速Amazonでポチりました(笑)。以前書店で手にしたとき、結構ボリューミーな雑誌だったということは覚えています。またゆっくりと読んでみますね。

狩猟民族への回帰というテーマは興味があります。人類は元々狩猟民族です。『サピエンス全史(上)』によれば、人類は250万年前から狩猟民族として暮らしてきましたが、1万年ほど前に農業革命があり、それから麦やジャガイモ、米とともに爆発的に人口を増やしたのだとか。

だから未だ人類は、農耕よりも狩猟のほうが適していて、現代人もテクノロジーを駆使して課題を次々と解決していく狩猟スタイルが向いており、猟銃を持ってクマを狩るマタギこそがこれからの時代のロールモデルなのだとか。

そしてこのマタギドライヴというテーマで、『デジタルネイチャー』の続編が出版されるとかされないとか…。 

まとめ的なもの

落合先生の描く未来というのは、とても面白いですね。新しいもの、テクノロジーを取り入れることはワクワクしますし、それが何かと結びつけばクロステック、課題解決に直結します。それに、ただ新しいテクノロジーを称賛しているだけでなく、落合先生自ら手を動かして、テクノロジーがどのように社会に実装されうるかを指し示しています。

また落合先生は研究に没頭しつつも、教育者として、経営者として、アーティストとして、そして父親としても活躍しており、身一つでここまで多様に生きられるのかと、驚かされますね。

それでいて自分の身近なことだけでなく、『日本再興戦略』や『日本進化論』のような日本のこれからというマクロな視点もちゃんと持ち合わせている。落合先生のどこにそんな余裕があるのでしょうか。これだけ多くのことを考えながら、手も忙しく動かしている。落合先生のような方はなかなかいらっしゃらないのではと思います。

この『日本進化論』を読んだなら、自分自身ももっともっと考えて、同時に手も動かしていかなければいけませんね。日本を進化させるために、自分自身も進化していかなければなりません。

日本進化論 (SB新書)

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