サラリーマン行政書士の読書日記

本ブログは、サラリーマン行政書士である私が、本業、副業、中小企業診断士に挑戦若しくは奮闘する様及び読書記録を綴るブログです。


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『サピエンス全史(上)』人類は虚構の上に成り立っている。

『サピエンス全史(上)』人類は虚構の上に成り立っている。

周回遅れですが、『サピエンス全史』読みました。

読みたいと思いながら長らく積読されていたシリーズです。『サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福』、やっと読みました。

アメトーーク!でも取り上げられたり、本書からの引用のあるビジネス書もあったり、さらに続編の『ホモ・デウス』も発売されていたり。既に周回遅れ感のある『サピエンス全史』です。

ただ、名著は名著、いつ読んだってその価値は変わりません。何周遅れであろうと、読む価値のある本ですね。

『サピエンス全史』は構造のお話

普段はビジネス書の類ばかり読んでいますが、私も歴史は好きです。過去のエントリーでも、歴史に関するものがいくつかありますね。

 

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もちろん、歴史はビジネスに転用できる学びがとても多いので、歴史ロマンを追い求めるのと、現実の課題解決のヒントにするのと、両方の意味合いがありますね。

歴史カテゴリというと、ある特定の人物が主役だったり、○○戦争、○○革命といった特定の事象、期間にスポットを当てたものが思い浮かびます。

少し変わったところでは『家康、江戸を建てる』があって、誰のとか○○時代の、ではなく、江戸という都市の成り立ちを描いたものです。 

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この『サピエンス全史』は、そのような人や一時代を描いたものではありません。今の人類であるホモ・サピエンス(以下、人類のことはサピエンスと呼びます)が作り上げた文明の構造にフォーカスした歴史書で、単に歴史の著述にとどまらず、生物学や心理学の観点から文明の構造を検証しています。

直立というハイリスク、認知革命というハイリターン

サピエンスは立ち上がったことで大きな脳を獲得し、道具や火を使うことを覚えた。これにより他の種よりも反映することができた。というのが、我々が習ってきた人類史ですね。

本書『サピエンス全史』では、これをより深く検証しています。そこから見えてくるものはあまりにも意外で、リスキーで、わくわくするものでした。

クララとガンダムより昔に立った祖先

我ながらくだらないタイトル…。さて、脳というのは動物の器官の中でも最もエネルギー食いだそうです。つまり、脳が大きくなるということは、飢餓にもつながるハイリスクなことらしいのです。道具や火を使えるようになるため!というのは結果論。立ち上がって脳が大きくなるまでは、そんな便利なものを思いつくだんてことはわからなかったわけで…。ホモ・サピエンスよりもさらに200万年も前の我々のご先祖様は、一体何を考えて立ち上がったのでしょう…。

結果として、もう一つの大飯食らいな器官である腸が短くなったことで、燃費の悪い生き物になって絶滅することなく、無事に。ご先祖様、リスクテイカー過ぎますね。

高度な言語と虚構がサピエンスを勝者にした

この虚構というのは、『サピエンス全史』上下巻通して重要なテーマとなってきます。虚構というのが何なのかを考えながら読むと、『サピエンス全史』をより楽しむことができるでしょう。

約10万年前、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの最初の遭遇は、身体の大きいネアンデルタール人の勝利に終わったそうです。その後、ホモ・サピエンスは言語能力を高め、虚構を創り出すに至りました。

最初の虚構は、「ライオンは我々の守護神だ」といったようなもの。ただの事実情報を伝えるための言語だけでなく、架空の物事を創り出したのは、サピエンスの他にはありません。

この能力を、本書では「ゲノムを迂回する」と評しています。「ライオンが来たぞ!」という情報はその場限りですが、「ライオンは守護神だ」という神話は、遺伝子に刻み込まれずとも語り継がれます。これこそ認知革命のインパクトです。

高度な情報伝達機能を手にしたサピエンスは、ネアンデルタール人を滅ぼし、その後一気に全世界に広がりました。最初のホモ属は250年前に進化し、ホモ・サピエンスに進化したのは20万年前。それから他のホモ属、ネアンデルタール人は併存していましたが、7万年前にホモ・サピエンスに認知革命が起き、6万年後の1万3000年前にはサピエンス以外の人類は滅ぼされました。

直立したことで脳を大きくしたホモ属は優位に立ち、虚構を作る高度な情報伝達能力を得たサピエンスのみが生き残ったというわけです。

いばらの道を歩むことになった農業革命

認知革命のインパクトを目の当たりにして、『サピエンス全史』最大の革命だと思いきや、農業革命はさらに大きなインパクトをサピエンスにもたらしました。

我々は唯一食物連鎖から解放された種で、自らをホモ・サピエンス(賢いヒト)などと読んでしまうくらい、実際に賢い種のはずです。ただ、農業革命の章を読んで、そんな自尊心は吹き飛んでしまいます。

今でこそ農耕によサピエンスの食糧事情は安定しています。ですが、初めてサピエンスが農耕に手を出した時代は、収穫は保証されたものではありませんでした。農薬もなければ治水技術もない時代ですから。大雨、洪水で田畑が流され、 日照りで育たず…。天候により食糧が左右される社会は、狩猟社会よりも不安定だと言います。また一か所に定住することになったことで、病気が蔓延しやすくなり、縄張り争いの熾烈になったのだとか。

世界中で人口を増やす一方で、狩猟社会だったころよりもストレスフルな人生を送ることになったサピエンス。表紙にある「農業革命は史上最大の詐欺」というのもうなずけます。

バイソンに一突きにされる危険がなくなったと思ったのに、ほんの数百年前まで、農耕によるサピエンスの食糧事情は、決して楽なものではありませんでした。

面白いのが、サピエンスと一緒になって世界中に頒布することになった種があるということ。その種は、イモ、麦、コメ等です。もしかするとサピエンスを詐欺にかけたのは、彼ら?

まとめ的なもの

『サピエンス全史』、とても面白くて、発見がいっぱいで、ほっとしました。 長らく積読していて、その間期待も高まっておりましたので。

内容は深いのですが、難しい用語などもあまり出てこないため読みやすく、普段読書をしない人でも全然問題なく読める本だと思います。タイトルから難しそうな印象を持っていたので、ちょっと構えて読み始めたのですが、その必要はありませんでしたね。

オビに「全ビジネスマン必読の新しい教養書」とありますが、ビジネスマンのみならず、老若男女問わず全人類、全サピエンス必読の教養書だと思います。

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

 

 

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