サラリーマン行政書士の読書日記

本ブログは、サラリーマン行政書士である私が、本業、副業、中小企業診断士に挑戦若しくは奮闘する様及び読書記録を綴るブログです。


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『サピエンス全史(下)』資本主義という虚構を回す。

『サピエンス全史(下)』資本主義という虚構を回す。

『サピエンス全史』上下巻読了

上巻に続き、『サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福』も読了。上巻が面白かったので、下巻も続けて、一気に読んでしまいました。

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下巻は紀元後のお話で、学校で習った歴史の人物なども多く出てきます。 その分話も身近かなと思いきや、むしろ上巻よりも難易度は高くなっている印象。上巻に引き続き、サピエンスが作る文明の構造の根底には「虚構」がありますが、下巻では虚構はさらに複雑なものとなり、文明も高度化していきます。

科学革命

近代に至って、「帝国、科学、資本」というものが生まれ、それぞれが相互に作用、フィードバックループしていきます。これが『サピエンス全史』下巻最大のテーマ、科学革命です。サピエンスが作り上げた文明は、この科学革命によって爆発的な発展を遂げます。

帝国という虚構

下巻は上巻の第3部「人類の統一」の続きから始まります。宗教についての話で、これもサピエンスが生み出した高度な虚構です。宗教により生み出された社会構造、ヒエラルキーは、ヨーロッパにいくつかの帝国を生み出します。

この帝国が、サピエンスの科学革命をけん引していく主体となっていきますが、帝国単体では科学革命は起こすことはできません。サピエンスが科学革命を起こすには「科学」そのものの発達を待たなければならず、1500年頃までは帝国間で小競り合いを繰り返しました。

無知を受け入れ科学を得る

虚構を手に入れた認知革命以降、サピエンスは多くの知識を深めるとともに、無知であることを受け入れてきました。そのことが、サピエンスの好奇心を高め、大航海時代へと向かわせます。

この章はとても興味深いですね。ソクラテスは自分のことを、「無知の知」を認識している点であなた方より優れていると触れ回って、裁判にかけられて処刑されました。でも、多くのサピエンスは無知の知を認識していたのかもしれません。ときどき、慢心して痛い目をみつつ、概ね無知を自覚して知識の探求に余念がないのが我々サピエンスのようです。

私もサピエンスの端くれ。読書をすればするほど知識量が増えるのを実感すると同時に、知らない世界があまりに広すぎることを実感します。知識の絶対量が増えると、その周辺により多くの知らないことがあることを知って、またそのことについて知識を付けて、さらに知らないことがあることを知る。

個人の限られた短い人生で得られる知識量には限界があって、それゆえに知識は個人所有するのではなく、集合知に都度アクセスすることが効率的です。これを実現するために多くの虚構が作られ、用いられています。

こうしてサピエンスは、集合知の蓄積により科学という力を身に付けました。ただ、科学は進歩すればするほど、研究にお金を費やすようになります。すると、誰がこのお金を捻出するのか、ということが問題になってきます。

資本はどこに向かうか

サピエンスが作り出した虚構の一つに貨幣があります。これはいままでの虚構、宗教やイデオロギーと異なり、サピエンス個人や一定の集団単位の信仰、規律を越えて共有される虚構です。日本人でもイスラム教徒でも、人種や信仰を越えてUSドルを使うし欲しますよね。

この貨幣は信用で成り立っていて、信用経済は信用創造により資本主義社会を大きくします。ときどきはじけたりしますが、これにより、貴族たちは贅沢に費やすよりも、お金を投資に回すようになります。

さあ、これで駒がそろいました。サピエンスの興味に従って科学の分野は多岐にわたり、帝国は隣の帝国との植民地競争に勝つために研究を進める科学に優先順位を付け、資本家はさらに富を得るために優先順位の高い科学に投資する。

このサイクルを著者ユヴァル・ノア・ハラリはフィードバックループと読んでいて、これによりサピエンスの文明は爆発的に発展したのだと言います。

まとめ的なもの

『サピエンス全史』、読むのは面白くてさくさく読んでしまいましたが、振返ってみると、書かれていることは簡単なことではありません。でも難しくて読めないわけではなくて、読み進めやすい文章で書かれています。

難しい内容を難しいまま書くことは、その知識さえあれば誰でもできますが、誰でも読めるように平易に書くのは、読者への配慮と文章力のなせる業ですね。それをブログでまとめ切れない私の文章力…。 強引にまとめてみましたが、まぁ、うん…。

面白さにかまけて理解できないまま読み進めてしまった部分も多いようです。特に、文明の構造は見えてきましたが、人類の幸福の部分は思い返しても理解が曖昧です。『サピエンス全史』は面白いと思えた本だからこそ、理解不足のままではもったいない。また改めて、二度、三度と、理解のために読み込みたいと思います。

サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

サピエンス全史(下)文明の構造と人類の幸福

 

 

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